

ライト・メディテーションのすすめ
重いテーマの投稿が続いた。読者の皆様と共に少し息抜きを。息抜きという位であるから、やはりそこは呼吸法である。メディテーションやアファメーション、または、禅定などと日本では呼ばれる仏法的な手法は今や全世界に広がった。それは手法であって目的ではない。何に対する何の為の手法である...


転重軽受(てんじゅうきょうじゅ)
「天災も怖いけれど」 「本当!これくらいで済んでよかったわ!」 被災を免れた初老の婦人たちは自分の信じる宗教のお陰だと言って罹災者たちと自分たちを区別して考える習癖が何代も前からあった。政治にしてもそうである。支持支援する「自分達の政党」があるからこそ、「これくらい」で...


飼い慣らされた平和-Ⅸ
偽りの本心 政治と宗教を混同しその活動に憑依されたように邁進する人間どもが特に小男にとって天敵のように大嫌いだった。いや、怖かった。そんな特権意識のお流れにすがって生きている人間の群れこそが小男にとって怒りを増幅させる装置として大脳辺縁系にチクチクと電気針が刺さった如く...


飼い慣らされた平和-Ⅷ
東洋系キャッチの女 小男は街角に立つ東洋系外国人のいい歳をした中年の女どもが外貨獲得の為に日本の世間知らずのお坊ちゃんを鴨にしようと執拗に声をかけいたるところに出没するキャッチの群れに怒りを覚える。 「マタ、コイツカ?」...


飼い慣らされた平和-Ⅶ
木製の祠(ほこら)の代わりに鎮座する古いブラウン管のTVは赤いプラスティック製だった。赤いプラスティックの表面は油汚れで黒ずんでいた。そのブラウン管越しに報じられる扇動的なニュースを小男が顔を猫背のまま無理やり上方にあげた結果ポカンと口を開ける体になっている。 ...


飼い慣らされた平和-Ⅵ 変色した神棚
怒りが長期間継続することを憎悪という。愚かしい程に小男は妄想という名の伴侶を抱き、腐った冷たい煎餅布団で何十年もの間、何夜寝たのだろう。「もう、いい加減にケリを付けたい」不完全燃焼の人生にあって意識の底に沈殿し両生類のように蠢きながら、その蠢動に対して己の人生を投影するよう...


飼い慣らされた平和-Ⅴ
裸電球の下で小男は胡坐をかき、ビニール袋をバリバリいわせながらおもむろに菓子パンを取り出して喰らう。ひと口がぶりとやるその一瞬があたかもケーキカットのセレモニーのように彼にとってはおつな至福となってほぼ咀嚼もせず嚥下するときに唸りにも似た音を喉の奥から出すのは子供時代からの...


飼い慣らされた平和-Ⅳ
金は使わず長時間酔っぱらったまま、その酩酊状態を維持していようとする凄まじい程のケチな飲酒癖は、ある意味ルーティンとなっていた。ふらついた足取りで踊っているのか歩いているのか当人でさえ分からぬ。踊った足で途中にあるコンビニでもって菓子パンを買い、小さなポリエチレン製の袋を落...


































































































































