明治期の日本の近代化は即欧米化でもあった。 戦後のGHQによる政策は民主化であった。 そして、現在もなお日本は統治下にある。 しかし、日本の国民の多くがその現実から目を背けているのだった。 それはさておき。 暗黒は深く乱れた夜は未だ明けず。人々の心も荒み、吐息混じりの悲哀が...

その汚濁に満ちた海から這い上がって来た刑事でも戸惑う程の犯罪がある。 それは「闇バイト」である。いわゆる「トーシロ」が突発的に犯罪に手を染める瞬間には、何が起こっているのか。 平穏な郊外、昔ベッドタウンと表現された都市部の周辺が輪郭を成すように犯行ポイントが赤くマップ画像に...

「チッ！『下から上を変えて行け！』だぁー？ そんな事言ってるからクレーマーだらけになっちまうんだ！」 民衆という言葉がその中堅刑事は大嫌いだった。 汚濁に満ちた真っ黒なうねりを伴った社会という泥海が 民衆じゃないか？オレはその地獄のうねりから這い上がった...

災禍の原因、それは 善良で正しき人が難を受けた事に 根本的原因がある。 醜悪で邪（よこしま）な輩が 意図的に画策し善人を陥れて来たのだ。 少なくとも、邪悪な人々がこの世を 牛耳って来た結果、 地球こそ支柱を揺るがす如く 地軸が傾き、気象変動や地震を頻発させた。...

現場の刑事は悶々としていた。 どんよりとした黒い雨雲が垂れこみ それが頭痛の原因とでも言いたげな 空模様に対してイライラと来る。 市民からいわゆる110番入電ではなく 自分のデスクに電話が直接まわって来たからだ。 「俺は市民相談の為に刑事になったんじゃない！...

その純粋性こそが愚昧な人間の証拠だ、として 彼を徹底的に軽んじ蔑（さげす）み愚弄し賤（いや）しんだ。 邪悪な呪詛が地の底へじわりじわりと落としていく 念仏の哀音（あいおん）のようにどす黒く鈍く響く。 心でも口でも呪いの念仏を唱え醜悪な集団の思念が社会に拡大し...

役職至上主義という 心の病は末端まで蔓延していた。 御聖典に記述されている 「上一人より下万民に至るまで」の 現象である。 ある意味、ウイルスよりも 性質（たち）が悪い。 邪悪な者ほど役職を欲する。 何故か。一般よりも「上」の 存在になれるだけではない。...

聖者は皆純粋な人である。 聖者こそ誠実であり 嘘を付かぬ者だ。 しかし、今でこそ 聖者として認知されているものの 当時はどうであったか。 イエス・キリストは磔刑。 釈尊も悪口罵詈や暗殺未遂等 数々の難に遭った。 彼こそ、その諸難に遭っていた。 社会的抹殺を企図した輩が...